美濃市の「ウダツ」旧市街を散策された方も多いと思います。そこに今から350年前の江戸時代、1676年に母屋が建った古民家「大鈴木家」があります。この一角にスタジオを構える映像制作会社「HIORYES(ヒオリス)」が地域の交流拠点にと邸宅の全面改修を決意され、大和工務店が改築、改装しました。
“文化紙”が普及する、つい最近まで美濃市は全国有数の和紙生産地であり、このウダツはその集積地、全国からの仲買人で賑やか、非常に裕福な街だったのです。
鈴木家は大地主で酒屋だったのですが、相当な名家(江戸の頃は本陣)で明治44年に岐阜・柳瀬から美濃町までの25kmに「美濃電気軌道」(後の名鉄美濃町線-1999年廃線)を開通させた立役者との事です。
「総塗籠造り」(外壁全体を白漆喰で塗り込む)大黒や丸太梁は太く豪壮、縁側は巾広の松の縁甲板、二階天井は通りへと低くRに反った竿縁天井、ガラス格子戸の透明ガラスは見事に歪んで中庭を引き立て、楠の巨木が生える庭の向こうには白漆喰のお蔵がどっしりと佇んでいます。
「HIORYES」の藤田社長は、当社で自宅を新築頂いたロマン溢れる、センス抜群のお客様です。完成後は内覧会を予定されているそうなので、うだつの町並み散策と合わせて訪れてみてはいかがでしょうか。また今後は趣のある邸宅でブライダルや成人式の前撮りなど、個人向けの撮影も開始されるそうです。
なお、当社は関市が運営する古民家「あいせき(関市本町で開放中)」の耐震改修、内装改修も施工しております。古民家改築の仕事がありましたら是非当社にご相談、宜しくお願いします。
tamai