
ひるがのCottage第二回記事中、トルストイの自邸の凍害に言及したところ、読者から「トルストイの家の凍害とは、どんな?」という質問がありましたので急遽、それに応える形での記事へと変更、脱線することにしました、悪しからず。
これは私が2011年正月にロシアに旅行した折、モスクワ・トルストイ別邸前での写真です。「地球の歩き方」に「見学可」という案内があったので行ってみた訳です。外国では容易に個人の家を覗く事はできません。個人の家を見ようとすると、どうしても公開されている有名人の家、という事になる訳です。
トルストイの本宅はモスクワからずっと南の「ヤースナヤ・ポリャーナ」にあってトルストイはそこに眠っていると聞きます。ここは別邸で晩年に「復活」を書いた家だそうです。

これは主屋脇の納屋だと思いますが外壁がうねっており、恐らく凍害で沈んだものと思われます。私が行った時は大体外気温マイナス10℃ぐらいでモスクワは晴、物凄く寒かったのですが積雪は少なく、恐らくロシアでは基礎が浅い建物は凍害の危険が出ると思われます。

これはロシアに非常に多い「ペチカ」です。西洋にはこうした煙道熱利用の「壁暖房」が随分あり、暖炉やストーブもその一種と言えるでしょう。このトルストイの家には立派なペチカがほぼすべての部屋に設置されていました。トルストイは伯爵で大地主、超有名作家でもあり大金持ち(両親は早くになくしている)お金持ちの家にはペチカは必須のアイテムだった筈です。写真、椅子の裏の四角い鋳物蓋から燃料をくべると思われます。なお現在モスクワ等ロシアの大都市では道路にお湯が配管されていて各戸(殆どが集合住宅)は「お湯メーター」により料金を払うシステム。

ロシアの古い立派な建物の窓は大抵2重窓になっています。外は―10℃、窓の間0℃、中は+20℃、そんな所です。

これは私が現場でスケッチした間取り図です。2階右端・中二階の部屋で「復活」を書いたとの事。私の目測では敷地面積は≒4000㎡、主屋はほぼ総2階、計140坪ほど?トルストイ別邸と同じ家を造りたい方は玉井までどうぞ!

これはクレムリン、川はモスクワ川、氷が張っている。川はヨーロッパ最大のボルガ川に合流、カスピ海に至る(クルーズもあるらしい、が今は?)がカスピ海は孤立湖であり、この川の水は最後は蒸発で幕を閉じる。

これは乗り合いミニバス(日本にはない・利用は慣れが要る)実はモスクワで地下鉄に乗りまくり、最後、地下鉄でドモジェドボ空港へ(私は少しキリル文字が読める)「空港駅」で降りたら空港はなんと、そこからまだ10km…「アチャー」タクシーいない、ミニバスをやっと見つけると運転手は×印(ロシア白人は東洋人を軽蔑?)と、乗客が手招き、運転手が渋々乗せてくれ空港へ、ハラハラだったが何とかセーフで“ホッ” 危うく帰りの飛行機に乗り遅れる所、ヤバかった!
誤解されたくないので追記。私はロシア文学、ロシア民謡は好きですが今のプーチンロシアは大嫌い。トルストイに「復活」頂きロシアを変えてほしい。Zerensky is great! Putin must be eliminated.